3-1. 全体像を最初に理解する
Snowflake CoWorkは「チャット画面」だけではありません。利用者の質問をCortex Agentが受け取り、構造化データ・文書・外部ツールを必要に応じて呼び分ける構成です。
flowchart TD
U[利用者]
CW[Snowflake CoWork UI]
AG[Cortex Agent]
AN[Cortex Analyst]
SV[Semantic View]
DB[Snowflake Tables / Views]
CS[Cortex Search]
DOC[文書・議事録・FAQ]
CT[Custom Tools]
MCP[MCP Connectors]
EXT[Jira / Salesforce / 外部サービス]
U --> CW --> AG
AG --> AN --> SV --> DB
AG --> CS --> DOC
AG --> CT
AG --> MCP --> EXT
3-2. CoWork・Agent・Toolの役割分担
| 層 | 役割 | 初心者向けの理解 |
|---|---|---|
| Snowflake CoWork | 利用者がAgentと対話するUI | 「入口」 |
| Cortex Agent | 質問を分解し、ツールを選び、結果を統合 | 「司令塔」 |
| Cortex Analyst | 自然言語からSQLを生成し構造化データを分析 | 「データ分析担当」 |
| Semantic View | 業務用語・関係・指標を定義 | 「業務辞書+分析ルール」 |
| Cortex Search | 文書・FAQ・会話ログなどを検索 | 「社内検索担当」 |
| Custom Tool / MCP | 独自処理・外部サービスを呼び出す | 「外部システムとの接続口」 |
3-3. 構造化データの処理フロー
「先月の売上はいくら?前年同月比も教えて」
sequenceDiagram
participant U as 利用者
participant A as Cortex Agent
participant CA as Cortex Analyst
participant S as Semantic View
participant D as Snowflake
U->>A: 自然言語で質問
A->>CA: 数値分析を依頼
CA->>S: 指標・関係・定義を参照
CA->>D: SQLを生成・実行
D-->>CA: 結果
CA-->>A: 分析結果
A-->>U: 説明付き回答
重要なのは、Cortex Analystが「生のテーブル定義だけ」を見て推測するのではなく、Semantic Viewを介して業務上の意味を理解する点です。
3-4. 非構造化データの処理フロー
「返品の承認ルールを教えて。例外条件も確認して」
flowchart LR
Q[質問] --> A[Cortex Agent]
A --> S[Cortex Search]
S --> K[規程・FAQ・マニュアル]
K --> S --> A --> R[回答]
Cortex Searchは、規程・契約・議事録・サポート履歴など、SQLだけでは扱いにくいテキスト情報を検索するために使います。
3-5. 複数ツールを組み合わせる
「A商品の売上減少理由と、最近の顧客クレーム傾向をまとめて」
flowchart TD
Q[質問] --> A[Cortex Agent]
A --> CA[Cortex Analyst
売上を分析] A --> CS[Cortex Search
クレーム文書を検索] CA --> R[結果統合] CS --> R R --> O[原因と根拠をまとめて回答]
売上を分析] A --> CS[Cortex Search
クレーム文書を検索] CA --> R[結果統合] CS --> R R --> O[原因と根拠をまとめて回答]
設計ポイント:1つの巨大なSemantic Viewにすべて詰め込むより、業務領域ごとに適切なSemantic Viewを分け、Agentがルーティングできるようにした方が保守しやすくなります。
3-6. CoWorkとSnowsightの関係
CoWorkはSnowflakeの利用体験の一部として提供されます。Agentの作成・設定はSnowsightのAI & ML領域から行えます。実際の利用経路や表示はSnowflakeの機能更新で変わる可能性があるため、導入時点の公式ドキュメントで確認してください。
注意:「CoWork = Cortex Agent」ではありません。CoWorkは利用者向け体験、Cortex Agentはその背後で質問を処理するエージェント基盤、と分けて考えると理解しやすくなります。
この章で理解したこと
- CoWorkはUI、Cortex Agentは司令塔
- 構造化データはCortex Analyst+Semantic Viewが中心
- 文書はCortex Searchが中心
- Custom ToolやMCP Connectorで外部機能へ拡張できる
- 複数ツールをAgentが組み合わせて回答できる
次章では、AI分析の精度を左右するSemantic Layerを詳しく扱います。